みなさん、こんにちは!
今回は「生産性にコミット」と題しまして、仕事をする上でのマインドセットや取り組みについてお話していきたいと思います。いくつかパート分けをします。
ここでは、私が実際に管下メンバーに発信している内容のを紹介します。
生産性を高めていく方向性やカテゴリは分けた方が、
納得感が生まれるかなと思っているので、生産性について以下のように発信したいと考えています。
(なぜ、赤字の通りに思っているのか。これも生産性のお話の中に出てきます)
①:はじめに-生産性とは & 仕事の進め方・取り組み方編
②:知識習得・理解力向上編
③:プロジェクト推進
いずれのテーマも、「抽象(概念や本質・複数の事象に当てはまる共通項)」、「具体(事例や事象)」、「アクションプラン(取るべき行動)」を紹介します。
そして、テーマによっては私のヤラかしについても語ろうと思います。
共感できること、できないこと。もっと良いやり方・考え方があるよ!といったご意見も歓迎します。
生産性シリーズの発信目的は、今よりも生産性に意識を向けて行動できるようになること。
そのために、私の考えが当てはまらない(目的の達成に寄与しない)のであれば、やらないという判断もアリです。”意味の無いことをしない”ということも生産性の向上に関連するためです。
はじめに-生産性とは
まずは、辞書的な定義から入っていきます。
生産性とは、「生産活動を行う際に投入したリソース量(労働力や資本など)に対して得られた生産物の産出量の比」のことを指します。
< 生産性=アウトプット ÷ 工数(≒労働者×投下時間) >
要は、少ない工数で成果を出せれば(アウトプットできれば)、生産性が高い。
ということになり、より多くの成果を短い時間で出すことが出来る状態ということになります。
少し具体度を上げて語ると、生産性が高い状態ということは以下の状態であると考えています。
①迷いなく作業ができる状態
②手戻りなく作業ができる状態
③再現性を発揮できる状態
=知識・経験があることで、
成功事例を繰り返し、失敗事例を繰り返さない
断言しますが、仕事が遅い人、納期に追い込まれることが多い人は、迷いながら作業をしているか、手戻りをするやり方(後で不備を指摘されるやる方)で作業をしていることが大半です。
私もそうでしたし、私の部下でも多くが該当する振る舞いです。
→部下に対しては「コラム」という形で発信したり、粘り強く説き明かしたりしてます。
当然、慣れないことや初めてのことで知識や経験が無いと難しいことがありますが、仕事の取り組み方、考え方、そして、周囲とのコミュニケーションを変えることで、圧倒的に仕事がスムーズになります。
つまり、怒られることも減りますし、残業だって減ります。
仕事へのストレスもたちまちに少なくなってくるでしょうし、評価されることで、お給料が上がるかもしれません。
そんな未来を想像してみてください。・・なんかワクワクしませんか?
「2割以下共有」の徹底
#迷いなく作業ができる状態 #手戻りなく作業ができる状態 #ステークホルダの安心感の獲得
今回のテーマは、知識・経験の有無を前提とはせずに、誰でも・いつでも取り組める内容になっています。
特に、自信の無いタスクや未経験のタスク、自由度が高い(定型フォーマットが用意されていない)タスクを担当する際に、超オススメです。
自由度が高い=意見の相違が起きやすい。何を言われてもオカシクない。と置き換えても良いと思います。
「2割以下共有」は、仕事の成果を関係者に経過報告の形で共有することです。
成果物や提出物について、「方向性」や「出来姿のイメージ」。場合によっては「方法やタスク完了までの
シナリオ」を早期に共有し、フィードバックをもらって、早い段階で”勝ちパターン”を確立することが目的です。
“勝ちパターン”とは、不安要素や制約事項が整理されて「あとはやるだけ」の状態になっているということです。
方向性のズレや品質向上の余地を早々に気付き、修正期間を確保することで、手戻りを防ぎ、納期間際に追い込まれる状況を防げるだけでなく、作業者と承認者の双方が、一定の品質や方向性が保証された状態になることで、安心できることが大きなメリットになります。
また、作業者としても、完成後や完成間近の状態で、誤解が原因で成果物に対して指摘が入った時、「そんなの聞いていない!」、「こうすべきだと思っているのに何がいけないんですか!」と、作業者側がブチキレることも未然に防げることに繋がります。
この「2割以下共有」の仕事法は、多くのビジネス書でも紹介されている内容ですが、中には、”1割”や”ゼロ割”という形で取り組みなさいと説明しているものもあります。
そこを受けて、私は「2割以下」としました。
仕事が早い人、デキル人は、例外なく「共有が早い」という特徴があります。
ですが、ただ早ければ良いということでもありません。
自分の中で考えを整理したり、方向性や進め方などをアウトラインとして固めてから相手に対して発信しないと、かえってカオスにすることもあります。
(※)
このサジ加減が本当に難しいのですが、やってみないと身に付きません。
難しいのですが、失敗を恐れずにチャレンジすることが生産性を高める上で大切なアクションプランです。
【「2割以下共有」の具体例】
①各種方針資料や計画資料(定型フォーマットが無い)の構造のイメージや枠組みが出来た時点で共有する
②成果物のサンプルや参考資料(類似品)を提供する
【「2割以下共有」のポイント】
①2割以下共有の時点で作り込み過ぎない(完璧を求めない)。自分の考えを伝えられるのに必要な情報が整理されていればOK
②類似資料や経験則が活かせるものは、ベース案として使うのも手。
③相手から早期にフィードバックを得ることや、合意形成を取ることに目的を絞る
④あくまで、途中経過であり、これから修正することを前提であるため、大きなミスや誤解があっても気にし過ぎない(むしろ、早く気づいて良かったねと思いましょう)
【アクションプラン】
①「2割以下共有」を早期にできるように、成果物の目的・構造(≒構成)・作業のプロセスの理解に努める。→アサインされた直後から”作業”に没頭しない。
②期待値調整をして、フィードバックを早期に受ける。=成果のイメージを確定させる。
【こじたんのヤラカシ】
・「2割以下共有」の目的を伝え忘れる
↓
早い段階で成果物のイメージを掴んで手戻りを防ごう!と、
「すみません!まだイメージ段階なのですが、見てもらってよいでしょうか?」と関係者にお願いしたところ、
「完成してから提出しろ」と冷たく言い放たれたことがあります。当然です。相手に時間を使ってもらうのに目的を伝えていないのだから、「自分で考えて仕事する気ないな」と誤解されていました。
↓
「期限までに確実に良い成果を出したいので、早期にイメージを共有した上で、建設的な議論をしたいのです。10~15分程度のお時間を頂戴したいのですが、難しいでしょうか」と喰らいついたら、ご理解いただいた上で有意義な議論ができました。目的と所要時間の伝達は重要ですね。
期待値調整をする
#迷いなく作業ができる状態 #手戻りなく作業ができる状態 #ステークホルダの納得感の獲得
人が他人に対して怒りを覚えるのは、自分が期待していた結果とのギャップに失望するからです。例え話として、「楽しみにしていたAランチの売り切れ」を紹介します。
同じ”Aランチの売り切れ”という事実(期待値とのギャップ)にも関わらず、早期に知らせを受けたことで裏切られた側の怒りのボルテージは下がり、代替策が生まれています。(なんなら新たな可能性も生まれてます)
そして、期待値というのは、納期に近づけば近づくほど高くなります。
この「期待値の移り変わり」と「早期に期待値のギャップを検知することは、選択肢を生む(修正や方向転換ができる)」という構造を理解した上で、相手に対して期待値調整をして、
テーマ「1」の「2割以下共有」を実行する。というのが、「仕事の進め方・取り組み方編」の最重要ポイントであり、そこに尽きると思っています。
スキル・経験が足りなくても仕事を推し進めることができます。
期待値調整は、現状を共有することで相手が期待しているレベルを自分(たち)の現状に合わせること。
期待値を合わせることで、相手の視点を「完成物を確認する」から「これからどうしていくか」に変えることを目的としています。
【「期待値調整」の具体例】
①成果物を作成する中で感じた不安な点、自信の無い点は自分から伝達した上で、相手にどうして欲しいかを伝える
②参考した資料などがあれば、その旨を自分から伝達する。(成果物の品質をどのように保証しようとしたのかを伝える。その手法が正しいか、改善の余地があるのかも議論に繋がる)
③グラウンドルールを設けたり、前提を提示することで、相手に対してどのような振る舞いをして欲しいかを提示する
【「期待値調整」のポイント】
①「2割以下共有」とセットで行う。ただし、納期直前で期待値調整(=ダメな部分もあるけど、その前提で見てくださいという調整)は許されない
②”分かりません”、”出来ません”の免罪符や言い訳にすることは絶対にNG。支援を受けることがあっても、責任タスクをやり遂げるということを前提にする
③承認者は、作成者は何を思い、何に自信があるのか、不安に感じているのかは分からない。「察してほしい」というのは甘えであると心得る(自分の考えはシッカリと伝えましょう。ということです)。
【アクションプラン】
①何が分かっていないのか、不安に思っていることを恥や恐れを捨てて早期に伝える。
事前に伝えることで、相談を受けた人は対処方法を一緒に考えてくれる可能性を生みます。なぜなら、共に成功を収めることを望んでいるからです。そのための協力は仕事の範疇です。
納期直前に、無知・無能(その分野の知識が無いという意味で)を指摘されることこそ、恐れることであると心得ましょう。
(むしろ、相手もよく分かっていない。間違った解釈をしている。ということも往々にしてあります。そのため、意見交換・協議は重要なのです。発信することが気づきを生み、最適解に近づきます)
②関係者に対して過度に期待しない。=「自分の常識は他人の非常識と認識する」、「相手が知らないことを私が伝えていると心得る」、「相手は私のこと、私のしている仕事を熟知しているとは思わない」
・・・いかがでしたでしょうか。
「2割以下共有」と「期待値調整」というアクション自体は簡単で分かりやすかったと思います。ですが、多くの人は積極的に取り組めていたかというと、答えは必ずしもYESではない気がします。
私自身も出来なかったですし、今でも出来ていないこともあります。
私の部下でも水面下で作業を進めることがあって、私が「調子はどう?」と訊いてみると「あっ、やっべぇ~」と慌ててしまうことがあります。
なぜ、このようなことが起きてしまうのか?
これはあくまで私の解釈ですが、「勇気が足りない」「勇気を出せる環境ではない」という状態になっていると思っています。
「勇気が足りない」のは、「なんで質問してこなかったんだ」「こんなことも分からないのか」と叱責を受けることを恐れているのが大半だと思います。気持ちはとても分かりますが、期限間際まで不安要素を引っ張ることはやはり良くないです。一番ダメージが少ないのは「今」であると考えていきましょう。
「勇気を出せる環境ではない」のは、先輩・上司の態度の問題です。いわゆる「心理的安全性」が欠落している職場環境と言わざるを得ないです。これは相手のため、そして巡り巡って自分のために、相手に対して圧力をかける言動や態度は改めて、「一緒に解決する」つもりで向き合うべきです。そして、是非分かってあげてほしいことがあります。
相手は「分かっていないという状況を自覚できていない」ということを。
そのため、作業の指示やアドバイスをした際には、「ここまで理解できた?」と細かく認識の確認をして不安を取り除いていきましょう。細かく認識を確認することで、相手も「これは質問しても良いことかな?」と自然に思えるようになります。
職場・チーム一丸となって生産性向上に向けた取り組みを実施することで、人生が変わります!頑張っていきましょう!
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